開局を夢見る薬剤師の独り言

医療用医薬品、OTC、漢方薬(中医学)、ハーブを極めるべく日々ゆっくりと学習中。目標は30歳までにある程度満足できる仕上がりにすること。

「クレストール」、「アレグラ」と「水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム」の飲み合わせについて

 今回は、「クレストール(ロスバスタチン)」、「アレグラ(フェキソフェナジン)」両薬剤の併用注意薬である「制酸剤:水酸化マグネシウム・水酸化アルミニウム」についての昔からの疑問を製薬会社に電話にて回答をいただいたため記載したいと思います。

 

 【疑問点】

・水酸化マグネシウム・水酸化アルミニウムが2つとも含有されていると吸収阻害が起こるのか?

 【各製薬会社からの回答】

アレグラ:水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムそれぞれ単一での試験は行っていないが、例えば「酸化マグネシウム」単剤でのアレグラの吸収阻害があったとの報告はない。アルミニウムについても同様。

 

クレストール:水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムそれぞれ単一での試験は行っていない。「酸化マグネシウム」単剤であっても、吸収阻害のおそれがあるため、酸化マグネシウムの添付文書にも記載している。アルミニウムについては添付文書記載なし。

 

【それぞれの薬剤の添付文書(一部抜粋)】

アレグラ(フェキソフェナジン):

酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム含有製剤:フェキソフェナジンのAUC0-30及びCmaxはフェキソフェナジン塩酸塩単独投与時の約40%減少した(外国人デー
タ)。これは水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウムがフェキソフェナジンを一時的に吸着することにより吸収量が減少することによるものと推定された。

 

クレストール(ロスバスタチン):

酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム含有製剤:本剤の血中濃度が約50%に低下することが報告されている。本剤投与後2時間経過後に制酸剤を投与した場合には、本剤の血中濃度は非併用時の約80%であった。機序不明

 

マグミット(酸化マグネシウム):

フェキソフェナジン:これらの薬剤の吸収・排泄に影響を与えることがあるので、服用間隔をあけるなど注意すること。マグネシウムの吸着作用又は消化管内・体液のpH上昇によると考えられる。

ロスバスタチン:これらの薬剤の血中濃度低下するおそれがある。機序不明。

 

乾燥水酸化アルミニウムゲル(数社分):フェキソフェナジン、ロスバスタチンともに記載なし。

 

硫酸マグネシウム(数社分):フェキソフェナジン、ロスバスタチンともに記載なし。

 

・アイスフラット懸濁用配合顆粒(乾燥水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム):

フェキソフェナジン:これらの併用薬剤の効果を減弱させることがあるので、同時に服用させないなど慎重に投与すること。消化管内で本剤と吸着することにより、これらの薬剤の吸収が阻害されると考えられる。

ロスバスタチン:記載なし。

 

・アシドレス配合内服液(水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム):

フェキソフェナジン:これらの併用薬剤の効果を減弱させることがあるので、同時に服用させないなど慎重に投与すること。消化管内で本剤と吸着することにより、これらの薬剤の吸収が阻害されると考えられる。

ロスバスタチン:記載なし。

コランチル顆粒(乾燥水酸化アルミニウムゲル・酸化マグネシウム):フェキソフェナジン、ロスバスタチンともに記載なし。

 

【まとめ?】

 アレグラ(フェキソフェナジン)に関しては、投与間隔を2時間程度あけた結果の記載がなく、それぞれの単剤での吸収阻害の報告もないとのことでした(あくまでも報告がないだけ)。

配合されたものについては服用間隔をあけてもらい、単剤については患者様に説明をした上で処方通りの用法で服用してもらい、自覚症状の変化について確認をして必要に応じて疑義照会でいいのではないか・・・と思います。

 

 クレストール(ロスバスタチン)に関しては、禁忌ではないものの薬物濃度が50%(投与間隔を2時間あけても80%)下がってしまう恐れがあるため、服用時点が同一であれば疑義照会を行った方がいいと考えます。

また、酸化マグネシウム等の単剤での場合でも血中濃度が下がる可能性があるとのことなので、血液検査の値を参考にして変化があるようであれば問い合わせる方がいいかと思います。

 

 マグネシウムやアルミニウムは市販の制酸剤や便秘薬などにも含まれているため、飲み合わせには十分気を付けていきたいところです。 

 

 ・・・それにしても、このブログではなくPMDA等で実際の添付文書を見ていただきたいですが、アイスフラットとアシドレスの添付文書にロスバスタチンの記載がないのは謎なところですね。